『波状言論S改』読書中

波状言論S改―社会学・メタゲーム・自由イベントがあったので書きそびれていたのですが、土曜日に『波状言論S改』を購入し、現在第2章を読書中です。『波状言論S改』は東浩紀氏編集のメールマガジン波状言論」のなかで3人の著名な社会学者が参加した鼎談をまとめたもの。
第1章の東氏と宮台氏の世代差による認識の違い*1、第2章の東氏・北田氏と鈴木謙介氏の世代差による認識の違いが面白いです。僕は地方出身ということ*2と体質・気質的には宮台氏の言説に(危険性はあろうとも)魅力を感じるところがあり、また僕は鈴木謙介氏の世代に属するので*3、東氏と北田氏が語る「批評」と「サイバー」と「建築」の空間が、90年代初頭までが本当に最後の灯火が残っていた時代で、僕らが大学に入学した頃はほぼ跡形も無く消えていたんだと思い返される意味で*4、とても新鮮に感じます。こう考えると僕らが大学にいた90年代後半というのは何があったのかなぁと思い返さずにはいられません。やっぱり「エヴァンゲリオン」と「宮台真司(が語った「ブルセラ」「オウム」以降)」かなぁ・・・。そういう意味でまえがきで東氏が「2000年代の学生は『社会(学)』と『心(理学)』を語る」と言っているのはまったくその通りで、それは90年代後半もあてはまるかと。
ちなみに第3章は大澤真幸氏と東氏・鈴木氏の鼎談です。面白いのでおすすめです。

*1:世代差に解消されない問題でもあるようですが。

*2:本当に関係あるかは微妙な気もしますが・・・

*3:三浦展氏の『下流社会』でいう真性団塊ジュニア世代(1976〜1980生まれ)

*4:人によって経験は違うかもしれませんが。