イラク人質事件の反応

またもネット上ではイラク人質事件の論争が。概して人質バッシングが多いのは確か。いろいろ辿ってみて前回有効だった以下の図式で目安として分類してみる(違ってたらご指摘ください)。
自衛隊イラク派遣 [賛成/反対]
・今回の事件での自衛隊撤退 [賛成/反対]

自衛隊イラク派遣[賛成]、今回の事件での自衛隊撤退[反対]
自衛隊イラク派遣[反対]、今回の事件での自衛隊撤退[賛成]
自衛隊イラク派遣[反対]、今回の事件での自衛隊撤退[反対]

個人的にはf-kikaku_dさんのF-kikaku Diary:自衛隊撤退ではなく…〜イラク「人質」事件を巡って(http://fkikaku.exblog.jp/d2004-10-28)に書かれていることに賛成。僕が昨日文章を書いたときに意識していた点をすべて網羅してくれている。

今は、彼の不注意さについて、彼のいないこの国で無責任に語るのはよそう。彼が無事に日本に帰ってきて落ち着いたら、それについて彼にゆっくり考えてもらえばいい。

自衛隊の撤退はするべきだ。けれど、人質の解放と並べてはいけないと思うのだ。人の命と自衛隊の撤退を秤にかけてはいけない。逆の意味で犯人と同じ論理を語ってしまっているように端からは見えるし、「撤退させなければ命を失う」ということにもなる。

人質になっている彼を1人の人間として「命」を守るために言葉を出したい。けれど、まだその言葉が見つからないというのがすごく悔しい。

特に最後の点については、id:chikiさんのサイトで真摯に詳細に扱われています。

追加:考えるきっかけになるエントリー

今この場面で「彼は死んでいい」みたいなことを言うのは全然シャレになってないし、マジだとしたらそれは単に死んでいいってことじゃなくて「殺していい」ってことと同じじゃないのか。これは加害者がいる事件だ。加害者の故意は不問のまま被害者の過失を責めるのは要するに加害者を免罪するってことだろう。

別に彼個人が殺されてもしかたがないような悪い事をしたわけじゃない。殺す側のテロリスト(今回は自警団もどきではなくて本物のテロリストの可能性が高い)でさえそうは思ってないだろう。テロリストからすれば悪いのは「日本人」であり、殺そうとしているのは彼個人ではなく「日本人」だ。