再度政府がイラクに「自衛隊」を「人道支援」で派遣する選択を行った意味

イラク大量破壊兵器がある(orあった)という証拠はないと、信頼しきっているアメリカで報告されたにもかかわらず、自衛隊イラク派遣の正統性を問われることなくズルズル来てしまい、とうとう自衛隊撤退の機を完全に逸した感がある。人質で自衛隊の撤退の選択肢はないからだ。これを理由に撤退すれば日本は国際的に完全に信用されなくなるだろう。また今回の事件がどういう結果になるにしろその後も当分撤退は出来ないだろう。人質事件の影響と思われてしまうからだ。となるとその後も同じような事件が連鎖したり自衛隊が襲撃されてもどうしても撤退できない泥沼にはまることになるかもしれない。
以前にも書いたが、これが他国に軍隊を派兵する(政権を我々が承認している)ということの意味だ。こういうことが起こることは当然覚悟の上で派兵している(政権を我々が承認している)ことになっているはずなのだ、他国の目から見れば*1。この前提を忘れておいて(知らずにおいて)「自己責任だ!」とか「自業自得だ!」などと大合唱している場合ではない。

今年の4月の人質事件の時に最初に書いたこと。

いろいろな方々の意見を読んでいて考えたこと。

*1:さらに言えば、イラクで日本人が拉致される可能性だけでなく、国内でテロが起こる可能性も僕らは覚悟して派兵を承認していることになっているのだ。