映画『時をかける少女』鑑賞

kwkt2006-07-15

テアトル新宿にて本日から上映開始の映画『時をかける少女』(アニメリメイク版)を鑑賞してきました。細田守監督。どこかで見たことある絵だなとおもったらキャラクターデザインは貞本義行氏。
原作・前作のSF的設定を引継ぎつつも可能な限りそれは後景としており、今の17歳の女子高生を主人公として、日常の中のいつもの、しかしいずれ変わっていかざるを得ない周囲の仲間との関係がストーリーの中心でした。


主人公はとあるきっかけから「時をかける」こと(タイムリープ)ができるようになるのですが、話はもし歴史を変えてしまったら・・・というような大仰なものではなく、最初は家族に食べられたプリンを食べられる前に戻って食べたいとか、数日前の晩御飯のおかずを食べたいとか、カラオケの終了時間から開始時間に戻って何時間も歌ってみたりとか。その後は少しずつ変わり行く日常の人間関係の中でちょっと前に戻れるならこうしていたのにということを実際実行してみたりします。
しかしそのような等身大的日常でさえも「世の摂理は人知を超える」ので過去に戻って選択を変更してみてもなかなか主人公の思う通りには現実は動かないというドタバタが描かれております。だれもが一度は思ってしてしまいがちな過去に戻ることができたらという夢想。過去に戻って周囲との関係をもう一度選択し直せることは果たして幸いなのか?現実の選択の一回性のかけがえのなさを認識できるステキな夏休み映画となっておりました。