『パッチギ!』電影夜☆〜世界は愛で変えられる〜参加

パッチギ!井筒和幸監督、李鳳宇プロデューサー、四方田犬彦氏のトークが聞けるとのことで、明治学院大学のエントリーの題名のイベントに参加。会場は大学の大講義室でとても懐かしい雰囲気。予定オーバーの550人が会場に集まったとのこと。
やはり僕は3度目でも涙しました。というかもうボロボロと涙が止まりませんでした。もはやパブロフのワンくんと呼んでもらって結構です。
(僕には意外だったのですが)初めて観た学生さんが多数だったようで、会場では面白い場面では爆笑が起こり、クライマックスではすすり泣きの嵐。映画の前半で聞こえてきた無邪気な笑い声に、僕は「お前等、後で絶対ヤラれるぞ」と思いながら観てました(後半そんなことを思っていたことはすっかり忘れて忘我状態になっておりましたが・・・)。


「パッチギ!」対談篇 ・・・喧嘩・映画・家族・そして韓国・・・上映後のトークでは、僕が最も期待していた李鳳宇プロデューサーの発言は思ったよりも控えめでした。四方田氏との『パッチギ!対談篇』では存分にいろいろなことを語られていたですが、今回は聴衆の学生さんたちに配慮されて井筒監督や四方田氏に発言機会を譲っていたのかもしれないです。印象的だったのは、「映画では面白くみせるために『数』で誇張はあっても、エピソードにウソはないのですべて自信を持って発表している」と仰っていたこと。それは『パッチギ!対談篇』の98年に李鳳宇氏と四方田犬彦氏が対談した部分を読んでみるとよくわかります。もうひとつに「『パッチギ!』のメッセージに変に過剰に政治的に反応する人が一部にいるが、今起こっていることの根源はどこにあり、我々はいまなぜここにいるのか、ということをテーマとして感じて欲しい」と学生さんたちに仰っていました。そのメッセージは会場にいた学生さんたちにしっかり伝わっていたように思われました。
四方田氏は68年当時の新宿の話、映画にも登場する実在したというイムジン河を放送しようとしたラジオ・ディレクターの方の話、コソボにおいて民族間でイムジン河と同じような状況が起こっているという話などをされていましたが、基本的には場を持たせるために苦心されていた(笑)感じでした。
井筒監督は映画冒頭のOX(オックス)のコンサート・シーンの失神者続出の撮影の話、映画に「坂崎」役が登場するアルフィー坂崎幸之助氏の硬派だった少年時代の話、井筒監督は高校時代は「インテリゲンチャ」だったというような話、鴨川の決闘撮影シーン裏話などサービス精神旺盛なトークで大変楽しめました。
最後にイベントを主催した事務局のNPOの方々、お疲れ様でした。でも最後の質問はいただけない。映画監督に対して、映画を上映した後のトークで「映画で最も主張したかったことはなんですか?」っていう質問はいくらなんでもないでしょう・・・。井筒監督も「映画を観てください」と言ってましたが(笑)。
やはりこの映画、僕は今年No.1だと思います。DVDも買います。