映画『蛇イチゴ』見に行きます。

映画「蛇イチゴ」。監督:西川美和 主演:宮迫博之つみきみほ
東京・渋谷シネ・アミューズにて9月6日より全国に先駆けロードショー。
映画「蛇イチゴ」公式HPを見て、監督のコメントが非常に示唆的でしたのでその一部を勝手にここに掲載してみます。僕は初日舞台挨拶の時間に行く予定です。

「監督の西川です。三年前に私は夢を見ました。一匹の犬が私の家に迷い込んでくるのです。家族は何も知らずにその犬を囲い込み、一家の新たな一員にすることで、家族の絆も深まりました。とても平和な日々が流れていました。私達にとっては可愛いばかりのその犬が、実は幾人も人を殺した犬だという噂が流れるまでの幾ばくかの時間でしたが。私は考えました。この犬は恐ろしい。人を殺しているなんて。この犬を家から出すのが全てにとって最良の選択だ。私は、悪びれる風もなく足にまとわりつくその犬を促して、玄関先に呼んだ保健所員にぽい、と引き渡してしまうのでした。家族の幸せのために。夢はそこで終わってしまいました。そしてそれがこの映画の原案になったものです。(以下略)」

僕個人としては以前『自由を考える 9.11以降の現代思想NHKブックス 東 浩紀、大澤 真幸 著 を読んだときに「(9.11以降)われわれの社会は『セキュリティ(安全)』と『自由』のどちらを選択するかと問われたとき確実に前者を選択するようになってきている」というようなことを書いてたのがとても印象に残っていました。またこのテーマに関する本として『安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方中公新書 山岸敏男 著 があります。監督のコメントは極めて現代的な寓話だと思います。