関岡英之『拒否できない日本』購入

拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる すでに2年前に出版された本であり、一部で話題になっているとは聞いていましたが購入までには至っていなかった関岡英之氏の『拒否できない日本』を、関岡氏がビデオニュースドットコムのまる激トークオンディマンドにゲスト出演されて*1そのお話を聞いたのを機に、購入しました。
まる激でのお話によると、関岡氏は銀行勤務を辞めて建築を学ばれ、大学院の修士論文を書く際に建築基準法の改正をテーマにされたことから、「日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本政府への米国政府の年次改革要望書(通称「年次改革要望書」)」の問題に突き当たり、そこからアメリカが自国益を追求すれば当然出てくるであろう(日本社会にとって問題のある)要求を日本政府が拒否できていない状況が浮かび上がってきたとのこと。

今回のまる激は前・後半合わせて3時間近くの長い対談なのですが、まる激の主要テーマがほぼ語りつくされており、日本社会がいまどういう歴史的状況の上に立っているのか(明治近代化以降の集権的再配分および敗戦以降のアメリカ従属化の過程とその結果が何をもたらしているのか)ということが大変よくわかる内容でした。これは自分たちがどのような生活や社会を望むかという点で常に踏まえておくべき問題だと思います。
「愛国」とか「伝統」とか叫んだり反中・反韓で盛り上がってる方々は、本当に国(および郷(クニ))を想う気持ちがあるのなら、そのエネルギーをまず日本社会をスポイルしかねない要求を出してくるアメリカ(の要求を拒否できない/しない自国政府)に向けた方がよいのではないかと思う今日この頃。

*1:関岡氏は神保さんの小学校の同級生らしいです。