批評についてのメモ
「批評」「批評性」についての心得メモ。
- 内田樹の部屋 2005年02月17日「原因」という物語
http://blog.tatsuru.com/archives/000782.php
批評性というのは「悪いのは誰だ?」という問いの形式で思考する習慣のことではない。
批評性というのは、どのような臆断によって、どのような歴史的条件によって、どのような無意識的欲望によって、私の認識や判断は限定づけられているのかを優先的に問う知性の姿勢のことである。
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- 「発見」がないと「批評」の名に値しない、誰もが思いつく批判を書いてもそれは批評の名にすら値しない。
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- 作家の意図を当てるのが批評ではなく、作家が無自覚に発見しているものであるとか体現しているものであるとか、斉藤氏の言い方で言えば「症状」であるとか、仲俣氏の言い方で言えば無意識の戦争の記憶を反復しているとか恐怖の表象を共有しているだとかの方が、文壇の変な閉じ方より「開かれている」と言える。