攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG ⑥鑑賞

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 06
攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』6巻をレンタルして見る。
作中では近未来の世界大戦後の日本という設定で、復興のために移民労働力が活用されるも、難民は社会融和することができず社会統合されることもなくスラムを形成し、国民(日本国籍を持つ人々)と対立を深めていく。国民の中には難民のために税金を使用するのはいかがなものかというネオリベ的空気が流れる社会状況の中「個別の11人」なるテロリスト集団が登場。今回での説明によると「難民の自立のために」難民を救済しようとする政策に反対したり、難民支援活動を妨害するテロ行為を「個別の意思」で起こす。難民を救済するということは政府から支援を得ることではなく、難民自身が自発的に覚醒するということなのか?支援を受けることは従属につながるという極めて右翼的な意識からか?それともそれとも社会から孤立させられた個が社会を混乱させたいだけなのか(STAND ALONE COMPLEX!)?今のところ当作品は「右翼性」を表現しているようにも見えるがそれは意識的にやっているのか?世界設定の結果、偶然そうなっているのか?
今回これを見ていて、宮台真司氏がトークで右翼活動家・鈴木邦男氏のことについて語っていたことを思い出した。鈴木邦男氏が属していた政治団体一水会から脱会した途端、鈴木氏に公安警察が張り付くようになったとのこと。なぜか。組織に迷惑をかけないため組織を抜けてから自己決定で「一人一殺」的行動を起こし本懐を遂げるのが右翼の本義だからとのこと。「個別の」とはそういう意味なのかなぁ?
今のところ明示的な黒幕がいてウィルスでそういう行動を起こさせたなんていう設定に流れそうな雰囲気もあるが、かなり慎重に扱わないと作品が極めてしょぼいものなる恐れがあるような気がする。余談だけど2nd GIGに出てくる「土橋文也」なる社会学者(?)のモデルって宮台氏ですよね?とするとああなるのか(笑)。
amazon.co.jp:『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 06
追記:タチコマな日々の「RESET THE WORLD」は名言。