内田樹さんx春日武彦さん対談ライブ「自分探しは、もうやめよう」参加
LIBRO本店の池袋コミュニティカレッジで行われた『健全な肉体に狂気は宿る―生きづらさの正体』刊行記念のトークライブに言って参りました。
内容はまさに放談といった感じで様々なテーマで楽しそうにお話されていました。ウチダ先生がお昼ごはんを食べられていなく新宿でとんかつ屋の看板を見ていたので「とんかつ」がトークの中で3度も出てきて春日先生に突っ込まれていたのが笑えました。
僕は10分遅れて入場したのですべてではありませんが、トークのテーマは以下の通りです。話題を使いまわされていたので(ウチダ先生も「何度も喋って、ご存知の方はすみません」と笑って仰っていましたが)、Blogで読めるところはリンク先を紹介いたします。
- 人々の「こだわり」が定型化されて安直になることについて
- コミュニケーション感度の向上を妨げる要因は「こだわり・プライド・被害妄想」
・内田樹の研究室:生き延びる力
http://blog.tatsuru.com/archives/001425.php
- コミュニケーション感度の向上を妨げる要因は「こだわり・プライド・被害妄想」
- メイド喫茶について
- 統合失調症の症状と人間の認知アナグラムについて
- 北杜夫氏の「トーマス・マン」と「トマトソース」の話
・内田樹の研究室:脳による汎化とアナグラム
http://blog.tatsuru.com/archives/000578.php
- 北杜夫氏の「トーマス・マン」と「トマトソース」の話
- 統合失調症と思春期の類似性について
- 「その場しのぎ」から「乖離というソリューション」への移行について
- 宮藤官九郎脚本のドラマ「タイガー&ドラゴン」を例題に
・内田樹の研究室:タイガー、タイガー、有り難いガー
http://blog.tatsuru.com/archives/001288.php
- 宮藤官九郎脚本のドラマ「タイガー&ドラゴン」を例題に
- 日本人の生存能力の低下について
- 改憲派の現実感覚のなさについて
・内田樹の研究室:動物園の平和を嘉す
http://blog.tatsuru.com/archives/001376.php
- 改憲派の現実感覚のなさについて
- 身体のセンサーが検知する言語化できないシグナルについて
- 世界の記号的変化とグラデーション的変化について
- 子供の時間間隔と大人の時間間隔のちがいについて
- 他者との交渉による妥結・妥協・共同制作を行うことの重要性について
- 家族の疾病利得と病理的安定性について
- 病理的な家庭からは健康な個体が逃げいていくこと(進学・就職・結婚)について
- 個人の人格とともに家族の「家格」を考えることについて
- 隣の夕食がわかった時代と垣根の高くなった時代の違いについて
- 「執事」「メイド」の役割、他人でも家族でもない人が家の中にいることについて
トークに結論らしきものは特になかったのですが、お話を伺っていて「最終的には」「究極的には」知識よりも知恵を、人間の理性よりも事実性を、理論よりも経験を、社会的記号よりも身体の感覚を重視しようという「保守主義」の考え方をされているのだと思いました。「説教好きオヤジの放言」「飲み屋のオヤジの愚痴」と受け取る方も多いようですが・・・。
【追記:2005/12/12】
ウチダ先生がBlogでトークの内容について触れられています。
- 内田樹の研究室:そして東京から
http://blog.tatsuru.com/archives/001427.php