携帯電話をめぐる世代間ギャップと教員の高齢化

個別に見れば特にピックアップする必要もないと思ったのですが、関連ありそうなのでメモ。言い古されていることではありますが「免疫」か「隔離」か、ですね。

 しかし実際の授業で教えられているのは、表計算ソフトやワープロの扱いなど操作的なものが多く、「情報にどう接するか」という点まで踏み込めていない学校がほとんど。野間氏は、「9割以上の教員は、情報モラル教育が必要と感じつつも“どう教えていいか分からない”“教材がない”“(小学校の)学習指導要領に情報モラル指導という記述はない”などの理由により、情報モラル指導は実践されていない」と指摘する。

 現実として、ケータイはこれだけ子どもたちの間で普及しているが、学校では「携帯電話・PHSの所持は禁止」としているところが多く、ケータイをどのように使ったらいいかを子どもに教える段階には至っていないところがほとんどだ。「学校ではケータイを禁止しているのに、寝た子を起こすようなことをしなくても」という意見の教員もいるという。

 フォーラムを見ていて、記者が一番気になったのが「携帯=悪、危険、出会い系」という前提のもとで話を進めている講演者が多かったことだ。
 「学校では携帯の所持を禁止しているのに、親が子どもに携帯を持たせたがる」と嘆くシーンを何度か見かけた。また、フォーラムの最後に行われたシンポジウムでは、「児童の携帯電話所持を法律などで規制できないか」と真剣に議論するシーンもあった。

上記のような意見がでてくるのも以下の記事を見れば納得か。

 平成十六年度の全国の小中高校教員の約三分の二が四十歳以上の「中年」で、二十歳代の「若手」は一割を切ったことが二十八日、文部科学省の学校教員統計調査中間報告で分かった。平均年齢はいずれも過去最高記録を更新し、教員の高齢化が一層進んだ。小学校と高校では五十歳以上が約三割を占めているが、同世代は今後十年以内に定年退職するとみられ「世代交代」が一気に加速しそうだ。

最後の一文が配信元らしくて、ちょっと笑えました。

 小学校教員では、離職者数が平成十二年度の九千三百十九人から十五年度の一万三千三百十四人に四割増。今後、「団塊の世代」が退職期を迎えるため、各自治体では社会人や教職経験者を採用する動きが出ている。
 こうした傾向について、高橋史朗明星大学教授は「(世代交代により)教育界は地殻変動が起きており、イデオロギー対立に終止符が打たれる時代に突入する。組合型の発想が終わり、構造改革が迫られる」と話している。