『冷戦文化論』出版記念 丸川哲史 × 米谷匡史 トークセッション『冷戦再考』参加予約

冷戦文化論―忘れられた曖昧な戦争の現在性また双風舎関連の話題。タイトルを見てほしいと思っていたにもかかわらず、まだ未購入の丸川哲史氏の『冷戦文化論(双風舎刊)』のトークセッションがジュンク堂池袋本店で行われるとのことで参加予約しました。お話を聞いてあとで勢いで本を買うことも多いので、トークを聞きに行ってみようと思います。

冷戦再考 丸川哲史、米谷匡史
■場所:ジュンク堂池袋本店4F
■日時:5月21日(土)午後6時半より
丸川哲史(まるかわ てつし):1963年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科博士課程修了。現在、明治大学政治経済学部教員。専攻は、日本文学評論、台湾文化研究、東アジアの文化地政学。小倉虫太郎の筆名も持つ。
米谷匡史(よねたに まさふみ):1967年生まれ。東京大学大学院・総合文化研究科(相関社会科学専攻)博士課程退学。現在、東京外国語大学国語学助教授。専攻は、日本思想史・社会思想史。

 旧ソ連と東欧の崩壊により、東西の冷戦は終わったと一般的には考えられています。とりわけ日本においては、冷戦にコミットしていたという実感がとぼしく、傍観者として他人事のごとく冷戦を眺めていたというのが実情であったように思います。一方で、東アジア諸国から見た日本は、冷戦に参加し、加担し、主宰していた国として認識されています。
 『冷戦文化論』の著者である丸川哲史さんは、こうしたギャップがそれぞれの国における歴史認識の違いから生じていると考えました。そして丸川は、冷戦にコミットしていた事実を日本人に気づかせる手段として、冷戦期の文化を再検討することを選びました。
 北朝鮮問題や中国と台湾の対立、歴史認識をめぐる日韓の温度差や大規模な反日運動など、東アジア情勢はいま揺れています。不安定な要素を抱えながらも、多くの韓国人や中国人が日本に長期滞在し、多くの日本人が観光レベルで韓国や中国、台湾を訪れています。
 揺れる東アジアの現状を理解するためには、冷戦の再検討が欠かせません。
 いまだからこそ、冷戦を問題にしなければならないことの意味を、若手研究者の丸川哲史さんと米谷匡史さんに徹底討論していただきます。

*このトークは『冷戦文化論』(丸川哲史著、双風舎)の出版記念です。