これからの中国の見通しについて

当サイトでも以前言及しました東アジアのこれからの高齢化について*1、勉強になったエントリーがありましたのでご紹介。反日デモの件から話が始まりますが、途中から中国の将来予測とその選択肢についての内容となります。経済成長が著しく日の出の勢いと言われる中国ですが、中長期的には高齢化が進展し厳しいとのこと。また数字で示されている日本と中国の差というものがけっこうあるという点は驚きました。今立っている地点、そこに至るまでの歴史というものを思わずにはいられません。

具体的に数字で見てみましょう。まずスタートラインということで、少しデータは古いですけれど2000年における日本と中国の購買力平価ベースの一人当たりGDP格差を見ると6.7倍になります。次に今後の両国の経済成長の推計として、昨年9月発表の島澤諭・細山英俊「アジア経済における少子高齢化の影響に関する数量分析」を見ると、中国の「高度経済成長」は2030年には終わることになります。
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同論文からそれまでの間の(グラフ表示なので目分量ですが)数字を拾うと、中国の平均経済成長率はだいたい6%、同期間の日本はだいたい1.8%ぐらいでしょう。これで複利計算しますと、2000年から2030年まで6%成長を続けても約5.7倍にしかならず、つまり2030年の中国でも2000年の日本に追いつけない(約85%)ということになります。
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他方、2030年の日本は2000年の約1.7倍になりますから、同じ2030年で比べれば、中国の一人当たりGDP購買力平価ベース)は日本の約半分でしかないことになります・・・30年もの間平均6%成長を続けてもまだ半分、それだけの差が日中両国にはあるのです。

*1:2050年、東アジアは超高齢化社会らしい:http://d.hatena.ne.jp/kwkt/20050225#p2