河野太郎衆議院議員の総理の靖国神社参拝問題に対する見解

id:kitanoさん経由。まる激*1視聴者なら常識的見解なれど、世間の常識にはなっていないと思われます。この件に関しては先日の高橋哲哉氏のトークでさらに掘り下げられていたので近日中に紹介する予定です。

総理の靖国神社参拝に関して、いろいろなご意見があると思いますが、なぜ中国政府が総理の参拝に抗議するのか、その理由を知らずに議論している方がいらっしゃるようです。
・・・(中略)・・・
その日中共同声明のなかで、日本は「過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」との立場を明確に文書にしました。当時の中国国内には、日本に戦時賠償を求めよとの世論もありましたが、毛沢東主席、周恩来総理をはじめとする中国の指導者は、戦争は日本国内の一部の軍国主義者によって発動されたものであり、大多数の日本国民も戦争の犠牲者であるとの認識を示して、戦争の被害者が同じ戦争の被害者に賠償を求めることはできないとの立場を取りました。
日本側が戦争の責任をきちんと受け止めて反省していることを前提に、共同声明では中国側が賠償を放棄することを明確にしました。
ここでいう一部の軍国主義者の象徴が、極東軍事裁判で戦争の指導的責任を問われたA級戦犯です。
・・・(中略)・・・
中国国民から見れば、本来多額の賠償を取るべきだったにもかかわらず、同じ戦争の被害者だからという中国指導部の主張に沿って賠償を放棄したら、その責任を取るべき「一部の軍国主義者」が神として祀られてしまった。まあ、そのことは日本政府とは関係のない一宗教法人の行為ですが、その宗教法人に首相が参拝すれば、共同声明に合意した日本政府の代表が宗教法人の行為を追認したことになってしまいます。日本側が共同声明の合意をほごにするのならば、こちら側も賠償放棄を取り消して、賠償を求めようではないか、ということになってしまいます。だから、中国政府は、日本政府に対し、A級戦犯が合祀されている靖国神社に、首相が参拝することは、日中間の合意を踏みにじる行為だから、やめてほしいと言ってくるのです。

*1:VIDEONEWS.COM まる激トークオンディマンド:http://www.videonews.com